総合的な学習の時間

これまでに学んできた国語,英語,数学,理科,社会の知識を生かして何か書きます.

〇〇ラーニング

お久しぶりです.
大学院生活が始まって1ヶ月ちょいですが
充実した研究生活を送っております.


さてと,早速ですが
タイトルの〇〇には何が当てはまるでしょうか?

...
...

教育に関心がある人は 「アクティブラーニング」

人工知能に関心がある人は 「ディープラーニング」

英語の勉強しなきゃという人は 「スピードラーニング

このあたりを思い浮かべるんじゃないかと思います.
どれも新聞でよく目にしますね.
まあスピードラーニングに関しては「広告で」という意味ですが(笑)

さて,今日はそのスピードラーニング


を除いた2つのラーニングについて
徒然なるままに書き連ねていこうかと思います.


それぞれの概要を簡単にさらってみましょう.*1


アクティブラーニング

これは教育用語なので,とりあえず文科省の定義*2から見ておくと

教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れ た教授・学習法の総称。学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、 教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。発見学習、問題解決学習、体験学習、調査 学習等が含まれるが、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク 等も有効なアクティブ・ラーニングの方法である。

とのことです.
つまり

先生が「教える」のではなく
自分で,あるいは自分たちで「学ぶ」こと

に重点をおいた教育方法ってことですね. 教えない教育方法っていうと
言葉の使い方に違和感があるような気もしますが
ここは目をつぶっておきましょう.


ディープラーニング

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とてもとてもとても簡単な説明になりますが

左図のようなユニットを右図のようにたくさんつなぎ合わせると
いろいろなパターン認識の問題を学習して解けるようになるよ!

っていう機械学習人工知能)の仕組みの総称が,ディープラーニングです.

左図にはいろいろな矢印と記号がついてますが

ユニット(図ではただの◯)が受け取るいくつかの入力Xに
それぞれ重みWを掛けあわせて
全部足して
fという関数を通して
yを出力する.

という操作をしているだけです.
つまり1つ1つのユニットはとても単純なことしかできないのだ.と理解いただければ大丈夫です.


あんまり関係なさそうなことを2つも取り上げて何がしたいのかというとですね

この2つのラーニングって
どちらも創発の可能性を持ってるという点で共通してるんじゃないかと主張したいんです.

創発っていうのは複雑系科学の用語なんですが
簡単に言うと

単純なモノが複数集まって相互作用しあうと,すべてのモノを足し合わせたモノ以上の何かが出来上がる.

ってことです.

ディープラーニングの方は
上で確認したような簡単な仕組みの繋がりが
犬と猫を見分けたり囲碁のプロに勝ったりしてるわけですから
創発していると言っていいと思います.

一方,アクティブラーニングの方は
一人で勉強したり受け身で勉強したり
といった場合には実現しなかったであろう学習成果
が得られる事例もあるそうです.(失敗事例もよく聞きますけどね…)
グループワークやディスカッションなどによって
先生も想像していなかったような子どもの「気づき」や「学び」
が得られるのだとしたら
それも立派な創発ではないでしょうか.


いずれのラーニングについても,俗な言い方をすれば
「最近めっちゃ流行ってる」
ので
そろそろお互いを意識しあった議論が生まれてくるかもしれませんね.

研究テーマにはならないかもしれないけど...(笑)


おわり.

*1:そんな説明じゃダメだろ!という専門家の方がいらっしゃったらゴメンナサイ.
大枠が伝わればいいかなというスタンスでやってます.

*2:http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2012/10/04/1325048_3.pdf